スティーブン・レヴィ『グーグル ネット覇者の真実』
Mar 5, 2023
Google の創業から最近の取り組みまで丁寧に取材されていて、時系列で面白くまとめられている。ぼくは Google というとブリンとペイジの創業者の名前くらいしか知らなかったけど、創業当時から Google を支えている社員や、成長に伴って Google に入社し重要な役割を果たした人たちの姿が描かれてるのが興味深かった。
スティーブ・ジョブズとの確執や CEO となったエリック・シュミットとの関わりも面白かった。
やがてグーグルの研究部門トップに就任する人物が、人工知能( A I)全般を初めて解説した『エージェントアプローチ 人工知能』の共著者だという事実は、決して偶然ではない。
ピーター・ノーヴィグやヴィントン・サーフなどの業界の重鎮が次々と Google で働き始める経緯にも納得できた。
そのためには、インターネットプロバイダーがコンテンツの内容やウェブサイトの競合関係によって送信速度を落としたり、アクセスを妨げたりできないように政府に働きかけて規制を設ける必要があった(TCP/IPの発明者の1人で、「インターネットの父」と呼ばれるヴィントン・サーフもこの活動に協力した。
Google Video の失敗と YouTube の成功の話も面白かった。
Google Wave や Google Buzz や Orkut や Google+ の話もドラマがあって面白かった。これらの失敗からぼくらが学べることはたくさんありそうな気がする。