リード・ヘイスティングス、エリン・メイヤー『NO RULES 世界一「自由」な会社、NETFLIX』を読んだ。
この前にティール組織の本とベン・ホロウィッツの企業文化の本を読んでいて、どちらとも共通点がありながらどちらとも少しずつ違うところもあるのが面白かった。
ネットフリックスの方針は、社員一人一人が自分のやることを決めるという意味ではティール組織に近いけど、階層的な管理職がいるのでグリーン型に近いかもしれない。でも、いろいろなことがもっと極端だ。
やる気のあるグループにやる気のない人が一人混ざるとどうなるかを確かめた実験のくだりが面白かった。オーストラリアのニュー・サウスウェールズ大学で行われた実験では、グループに一人でもダメな人が加わっていると、グループ全体がダメになってしまうことを示していた。
影響 が 最も 顕著 だっ た のは、 陰気 な 悲観 論者 が 加わっ た グループ だ。 フェルプス に よる と「 あの 映像 は 忘れ られ ない。 最初 は 全員 が 背筋 を 伸ばし 生き生き し て い て、 やりがい の ある 課題 に 挑戦 しよ う という 意欲 で いっぱい だ。 それ が 45 分 が 過ぎ た ころ には、 全員 が 机 の 上 に 頭 を 載せ て、 だらり と し て い た」
ネットフリックスが国際展開するときにぶつかった国による文化的な差異の問題も面白かった。
ネットフリックス の 拠点 が ある 国 の なか でも、 最も 間接的 なのが 日本 の 文化 だ。 日本人 は 否定的 フィードバック を する とき、 大量 の 緩和 語 を 使う 傾向 が ある。
日本はほかのアジアの国に比べても批判的な内容をはっきり言わない。それの反対側の端にいるのがオランダだ。
アメリカ 人 は「 否定的 な こと を ひとつ 言う なら、 肯定的 な こと を 3つ 言う」「 社員 が 正しい 行動 を し て いる 場面 を とらえる」 といった 習慣 を 身 に つけ て いる。 オランダ 人 はこれ に 戸惑う。 というのも オランダ 人 は 肯定的 あるいは 否定的 な フィードバック の どちら かを 与える こと は あっ ても、 同時に 両方 を 伝える こと は まず ない から だ。
日本人から見るとアメリカ人はなんでもずけずけと言うように見えるけど、オランダから見ればそれでも回りくどい言い方に見えるらしい。