佐々木正悟『つい顔色をうかがってしまう私を手放す方法』を読んだ。

Toru Hisai
Jan 3, 2022

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読んだのは何か月か前だけど、感想を書きそびれていた。

この本は、上司や周りの人に少し怒られるだけでも耐えられないような苦痛を感じ、それを避けるために常に完璧な仕事をしようと頑張ったりするような人のための本です。

日本では昔は会社などの組織に「甘える」ことは当たり前で、甘える側、甘えられる側それぞれがそれを受け入れて、うまくやってきた。それが現代になると、それまで当たり前に認められていた「甘え」に対して社会の見方が過度に厳しくなり、どんな失敗も許されない社会になってしまった。

HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)と呼ばれる、ちょっとしたことで落ち込みやすい体質の人は、そういった状況に耐えられなくなってしまう。

結論からいうと、どんなに頑張ってもだれからも怒られないような完璧な人間になることはできないし、上司が怒らないように変えることもできない。

その代わり、怒りは恐れの表れであることを知り、「甘え」を積極的に取り入れることで自分が委縮してしまう気持ちや怒りを和らげることができる。ただ、積極的に他人に甘えるのは難しいから、まずは他人に甘えさせてみろ、という内容だった。そのための具体的な方法もいくつか書いてあった。

それだけ聞くと役に立たない本に思えるかもしれないけど、うまく言えないけど、新しい見方が得られてぼくは読んでよかったと思った。また作者自身も長年の経験の中でいろいろな方法を試行錯誤してきたそうで、方法論として確立された解決法ではないにしても、十分に説得力があるように感じた。

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